
佐渡島の金山が世界文化遺産に登録され、新潟に新しい人の流れが生まれる。
その流れを、どうやって弥彦村に引き込むか。
弥彦観光協会様とともに、観光資源の掘り起こしから特設サイトの制作、広告運用までを一貫して担当したプロジェクトです。
背景とターゲット|世界遺産の追い風を、どう引き込むか
2024年、「佐渡島の金山」が世界文化遺産に登録されました。佐渡を目指す旅行者は確実に増える。その人の流れを、隣接する弥彦村にどう引き込むかが出発点でした。
弥彦村には、村のシンボルである彌彦神社、疲れを癒す弥彦温泉、越後平野と佐渡を一望できる弥彦山ロープウェイと、観光資源は揃っています。それでも佐渡へ向かう旅行者にとっては、「通過する場所」になりかねないという課題がありました。
そこで立てたのが、佐渡と弥彦を取り合わせるのではなく、佐渡旅行の前後に弥彦で“もう一泊”を足してもらうという考え方です。
ターゲットは旅好きのミレニアル世代女性に定めました。この層は「世界遺産に行く」という目的だけで旅程を組みません。神社も、カフェも、温泉も、写真に残したい景色も、ひとつの旅にまとめて詰め込みたい。弥彦村が持っているものとの相性が良いと考えました。
裏を返せば、「何があるか」を並べるだけでは動かない層でもあります。どんな一日になるのかが具体的に見えないかぎり、旅程には入らない。この見立てが、以降の設計をすべて決めています。
現地リサーチと2泊3日の取材・撮影
現地リサーチを行ったうえで、2泊3日の取材・撮影を実施しました。弥彦村だけでなく佐渡島まで実際に船で渡り、旅行者とまったく同じ移動を辿っています。
目的は、観光名所の写真を集めることではありません。「この時間に、ここで、こう過ごす」という一日の流れそのものを設計することでした。
彌彦神社の参拝から、神社前のレトロなお土産処、天然酵母の自家製パンが評判の「binn」、里山を望むコーヒースタンド「alegre」、そして大正浪漫の「四季の宿みのや」へ。2日目は弥彦山ロープウェイで越後平野と日本海、佐渡を一望し、名物わっぱ飯の「吉田屋」を経て佐渡汽船に乗り込む。3日目は佐和田海岸のあめやの桟橋と、築110年の古民家カフェ「日和山」。実際に歩いて、食べて、泊まって選んだ場所だけを載せています。
制作したもの|そのまま旅程に写せる特設サイト
特設サイト「One More Stay in Yahiko with Sado」を、企画からコピーライティング、デザイン、コーディングまで一貫して制作しました。
中心に置いたのは、弥彦と佐渡をつなぐ2泊3日のモデルコースです。立ち寄り先ごとに時刻を振り、「徒歩10分」「車で50分」「公共交通機関で約1時間半」まで書き込みました。読者が自分の旅程にそのまま写せる状態にするためです。
あわせて、東京発と飛行機利用のアクセス方法を、公共交通機関と車の両方で整理。旅程を組むときに必ずぶつかる「どうやって行くのか」を、サイトを離れずに解決できるようにしています。
拡散面では、SNS広告用クリエイティブの制作から広告運用までを担当しました。
特設サイトは弥彦観光協会様の公式サイト内で公開され、現在も稼働しています。佐渡島の金山という強い文脈に弥彦村での過ごし方を具体的に接続することで、「通過する場所」から「もう一泊したくなる場所」へ、見え方の転換を図りました。
同じような課題をお持ちの方へ
近くに強い観光資源があり、その人の流れを取り込みたい。あるいは、資源は揃っているのに旅行者に通過されてしまう。——弥彦村と同じ構造の課題は、全国の観光地に共通しています。
バリーズは、誰に向けるかを決めるところから、旅程に入る具体的な形にするところまで、ひとつのチームで担当します。ターゲット設計、現地取材、サイト制作、広告運用まで通してご相談いただけます。
