ホテルがいま、オウンドメディアを持つべき3つの理由|OTA依存とAI検索時代の集客戦略

ホテルのオウンドメディアの企画を、写真を広げて打ち合わせする様子

「比べられる」ホテルから、「選ばれる」ホテルへ

旅行者がホテルを選ぶとき、最初に開くのは検索結果やOTAの一覧ページです。
そこに並ぶのは、客室の広さや料金、口コミのスコア。
どのホテルも同じ物差しで比べられ、「ここで過ごす時間」の魅力は、なかなか伝わりません。

だからこそいま、ホテル自身が「過ごし方」を語るオウンドメディアを持つ意味が大きくなっています。

OTAとの付き合い方、旅行者の選び方の変化、AI検索の広がり。
この3つの観点から、その理由をお伝えします。

理由① OTAだけに頼らない、自社の集客の柱をつくる

理由① OTAだけに頼らない、自社の集客の柱をつくる

OTAは、いまやホテル集客に欠かせない存在です。
ただし、OTA経由の予約には1件ごとに手数料がかかり、依存度が高いほど利益を圧迫します。
プランの見せ方や掲載順位など、自分たちではコントロールできないことも少なくありません。

一方で、オウンドメディアの記事は、広告のように配信を止めたら消えるものではありません。
公開後も検索から旅行者を連れてきてくれる「資産」として積み上がり、
自社サイトや予約ページへの直接の入口になります。

OTAをやめるのではなく、OTAと並ぶ、もうひとつの集客の柱をつくる。
それが、オウンドメディアの役割です。

理由② 旅行者は「スペック」ではなく「過ごし方」で選んでいる

リゾートトラスト様の施設と若年女性層向けコミュニケーション
「箱根 女子旅」「軽井沢 家族旅行」——。
旅行者が検索するのは、客室の平米数ではなく、誰とどんな時間を過ごしたいかです。
知りたいのは、「このホテルに泊まったら、どんな一日になるんだろう?」ということ。

設備や価格の比較は、OTAが得意な領域です。
一方で、朝の光が差す窓辺、ラウンジでのティータイム、地元の食材を使ったディナー。
そこで過ごす時間のストーリーは、ホテルだけが語れるものです。

ここを丁寧に伝えることで、
「こんな時間を過ごしてみたい」→「泊まりたい」という気持ちが生まれます。

理由③ AI検索で「引用される情報源」になる

Googleで検索すると、結果の一番上にAIがまとめた回答が表示されることが増えました(「AIによる概要」)。
ChatGPTなどのAIに、旅先やホテルを直接たずねる人も増えています。

AIの回答には、「どのページを参考にしたか」という引用元が表示されます。
ここに自社の記事が選ばれれば、AIを通じて、旅行者に見つけてもらえるようになります。

注目したいのは、その選ばれ方が変わってきていることです。
SEOツール大手Ahrefsの調査によると、「AIによる概要」の引用元のうち、通常の検索で1〜10位に入っているページは、
2025年には約4分の3(76%)でしたが、2026年には約4割(38%)にまで減りました。
(調査方法の変更による影響も一部含みます)

つまり、検索上位をとっていなくても、AIに選ばれるチャンスが広がっているということです。

では、AIはどんなページを選んでいるのか。
AIはひとつの質問を「誰と行く?」「何をして過ごす?」といった細かな問いに分けて調べ、それぞれにきちんと答えているページを参考にすると考えられています。

だからこそ、検索1位の記事を1本つくるより、旅行者のさまざまな疑問に答える記事を積み重ねることが大切になります。

一人旅、女子旅、家族旅、記念日——。
旅のスタイルごとに「過ごし方」を書き重ねるオウンドメディアは、AIにとっても頼りになる情報源です。

成果が出るオウンドメディアの3つの条件

成果が出るオウンドメディアの3つの条件

オウンドメディアは、つくれば成果が出るものではありません。
私たちが大切にしているのは、次の3つです。

1. 旅行者起点でテーマを決める

施設起点ではなく、「誰が、どんな気持ちで、どんな時間を過ごすのか」を先に決めます。
その問いに答える形で、記事をつくります。

2. 現地取材と「その場にいる人の目線」の写真

広報写真ではなく、過ごす時間や空気感が伝わるビジュアルを。
それが「自分もここで過ごしたい」という気持ちを生みます。

3. 検索される言葉で設計し、積み重ねる

企画段階からキーワードを設計し、記事を継続的に増やしていく。
そうすることで、検索にもAIにも見つけてもらえる状態をつくります。

事例:リゾートトラスト様「わたしのホテル時間」

オウンドメディア「わたしのホテル時間」のPC・スマートフォン表示

この考え方で立ち上げたのが、リゾートトラスト様の会員制リゾートホテル「エクシブ」「ベイコート倶楽部」のオウンドメディア「わたしのホテル時間」です。

一人旅・女子旅・家族旅・夫婦旅といったテーマごとに、全国の施設を取材。
「エクシブ 女子旅」「エクシブ箱根離宮 過ごし方」など、宿泊を検討する人が使うキーワードで検索上位に表示されています。

企画から成果までの詳細は、こちらの事例でご紹介しています。
→「泊まりたい」を生む、旅行者に届くホテルオウンドメディアの立ち上げ|リゾートトラスト様

まとめ

OTAでは「比べられる」ホテルも、オウンドメディアでは「選ばれる」存在になれます。
そこで過ごす時間を、旅行者の目線で伝え続けること。
それが、検索でもAIでも見つけてもらえる、自社だけの集客の資産になります。

バリーズは、旅行メディア「tabimuse」を運営するなかで培った「旅行者の視点」をもとに、ホテルのオウンドメディアを企画から取材・制作・運営まで一貫して支援しています。
自社メディアの立ち上げや既存サイトの改善をお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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